秋の夜長に浸りたい、心に沁みる本10選 ― 我が家のおすすめリスト ―
なぜか本が読みたくなる、秋という季節
本日もご訪問いただきありがとうございます。
我が家では、秋という季節には「静かさ」「少し切なさ」「自然との対話」「自己成長」「懐かしさ」が混じる本が読みたくなります。不思議ですよね。
この前、ちょっと奮発して行った温泉旅館で、夜中にふと目が覚めた時があったんです。窓の外は真っ暗で、聞こえるのは虫の声だけ。その静けさの中で、何気なく手に取った本の世界にすーっと引き込まれて…。あの時の『本と私だけの世界』みたいな感覚が忘れられなくて。
今回は、そんな秋の夜長にぴったりの、心にじんわり沁みる本を集めてみました。子どもたちが寝静まった後、やっと訪れる自分だけの時間。そんな貴重なひとときに、どの本を開こうか考えるのがまた楽しいんですよね♪
秋におすすめの書籍10選
1. 『山女日記』(湊かなえ)
【ポイント】 登山を通して、様々な事情を抱えた女性たちが自分の内面や人生と向き合う連作長篇。ただの山登りの話じゃないんです。一歩一歩、山を登るように、彼女たちの心が少しずつ変化していく様子が丁寧に描かれていて、自然の秋景色の美しさと厳しさ、そしてそれぞれの“思い”が重なって、読んでいるこちらの心にも深く沁みてきます。
【私のひとこと】
これを読んでいると、自分も一緒に山登りしている気分になります。普段運動不足なので、読んでいるだけで息切れしそうになりますが(笑)、登場人物たちの心の葛藤とか、前に進もうとする力強さに、すごく勇気をもらえます。読み終わった後、ちょっとだけ心が軽くなって、明日からまた頑張ろうって思える、そんな一冊です。
2. 『羊と鋼の森』(宮下奈都)
【ポイント】 ピアノの調律師を目指す一人の青年の、静かで誠実な成長物語。派手な出来事が起こるわけではないのに、彼のひたむきな姿と、ピアノの音色、森の風景が美しく重なり合って、ページをめくる手が止まらなくなります。才能とは何か、仕事とは何か、そして生きるとは何か。静かな時間の美しさを感じさせてくれる一冊です。
【私のひとこと】
自分の仕事に誇りを持つって、こういうことなんだろうな、としみじみ感じました。主人公の青年が、自分の未熟さにもがきながらも、一つ一つの音と真摯に向き合う姿が本当に美しい。読んだ後、なぜか自分の部屋の空気が澄んだように感じる、そんな不思議な力を持った本です。
3. 『コーヒーが冷めないうちに』(川口俊和)
【ポイント】 「過去に戻れる」という不思議なルールがある喫茶店を舞台に、訪れる人々が織りなす、心温まる4つの物語。後悔を抱える人々が、過去に戻って伝えたかった想いを伝える、そのひとときが描かれています。切なくて涙がこぼれるけど、読み終わった後には心が温かくなる、優しい奇跡の物語。
【私のひとこと】
もう、これは反則級です!思わず泣いちゃいますよ。でも、悲しい涙じゃなくて、心がじんわり温かくなる涙なんです。「あの時、ああ言えばよかったな」って誰にでもあると思いますが、この本を読むと、今そばにいる人を大切にしようって、改めて思わせてくれます。ハンカチ必須で読んでくださいね!
4. 『〈あの絵〉のまえで』(原田マハ)
【ポイント】 まさに「芸術の秋」にぴったりの一冊。ピカソやゴッホ、ルソーなど、誰もが知る名画をモチーフにした短編集です。絵画にまつわる人々のドラマが、史実とフィクションを織り交ぜながら描かれていて、まるで美術館を巡りながら物語を読んでいるような贅沢な気分に。絵と物語の美しい掛け合わせが心地いい、アート入門としても最適な本です。
【私のひとこと】
私、絵は好きですが詳しいわけではないんです。でもこの本は、そんなの関係なく楽しめます!読んだ後に美術館に行くと、絵の見え方が全然違ってくるから不思議!「この絵にはこんな物語があったんだな〜」って思うと、ただの絵じゃなくて、そこに生きた人々の息遣いまで感じられるようです。
5. 『夜空はいつでも最高密度の青色だ』(最果タヒ)
【ポイント】 現代に生きる若者たちの孤独や不安、恋愛模様を、鋭くも美しい言葉で綴った詩集。短い言葉の中に、誰もが心のどこかで感じたことのある感情が凝縮されています。物語を読む元気がない日でも、この詩集をめくれば、きっと心に響く一行が見つかるはず。秋の静かな夜に、自分の心と対話するように読みたい一冊。
【私のひとこと】
詩って少し難しいイメージがありましたが、最果タヒさんのは別物!言葉の一つひとつが、夜空の星みたいにキラキラしてて、でもどこか切なくて、胸がギュッとなります。スマホのメモ帳に、お気に入りのフレーズを書き写したくなるくらい。心がちょっと疲れた夜に、処方箋みたいに開いています。笑
6. 『逆ソクラテス』(伊坂幸太郎)
【ポイント】 「敵は、先入観。」というテーマが貫かれた、痛快な短編集。子どもたちが、大人たちの思い込みや理不尽なルールを、鮮やかな発想で覆していく様子が描かれています。ちょっとミステリアスで、クスッと笑えて、最後にはスカッとする。伊坂幸太郎さんらしい伏線回収も見事で、夜更かしして一気に読んでしまうこと間違いなし。
【私のひとこと】
「当たり前」って、本当に当たり前なの?って、頭をガツンと殴られるような感覚がたまりません!子ども目線だからと侮っていたら、とんでもないですよ!大人になった私たちが忘れてしまった、大切な視点を思い出させてくれます。読んだ後、世の中を見る目がちょっとだけ変わるかも?
7. 『図書館のお夜食』(原田ひ香)
【ポイント】 閉館後の図書館で働く人々の、ささやかな「お夜食」をめぐる物語。図書館という静かで特別な空間を舞台に、登場人物たちの人間模様が、美味しそうな夜食とともに優しく描かれます。大きな事件は起こらないけれど、心にじんわりと温かいものが灯るような、秋の夜長にしっとり読める一冊です。
【私のひとこと】
もうタイトルからして最高やん!図書館と夜食なんて、魅力的な組み合わせ!派手さはないけど、読み終わった後に心がポカポカする、生姜湯みたいな一冊ですね。これを読んだら、絶対にお腹が空いて、夜中にこっそり何か作りたくなっちゃうから要注意!笑
8. 『ミセス・ハリス、パリへ行く』(ポール・ギャリコ)
【ポイント】 ロンドンで家政婦として働くハリスさんが、ディオールのドレスに一目惚れし、パリへ向かうという夢の物語。彼女の純粋な情熱と、周りを巻き込んでいく人の好さが、たくさんの奇跡を起こします。オシャレなパリの街並みとファッションの世界に、秋の旅気分を味わえる、時代を超えて愛されるクラシックな一冊。
【私のひとこと】
いくつになっても夢を追いかけるって素敵ですよね!ハリスさんの真っ直ぐな姿が本当にかわいくて、応援したくなります。読んだ後は、自分も何か新しいことに挑戦したくなるし、オシャレをしてお出かけしたくなる、魔法みたいな本です。
9. 『東京の子』(藤井太洋)
【ポイント】 パンデミック後の東京を舞台に、アートとテクノロジーを駆使して生きるグラフィティ・ライターの物語。少しSFチックな設定の中に、現代の都会が抱える孤独や静けさ、そして人との繋がりの大切さが描かれています。ひんやりとした秋の夜風に吹かれながら読みたくなるような、スタイリッシュな一冊。
【私のひとこと】
少し未来の話ですが、すごくリアルに感じました。都会の喧騒の中にある静けさ、みたいなものを感じます。読み終わった後、ふと家族の顔が見たくなるような…。当たり前にある日常が、実はすごく尊いものなんだなって、気づかせてくれます。
10. 『小田くん家は南部せんべい店』(小田雅久仁)
【ポイント】 岩手県にある南部せんべい店を舞台に、家族や地域の人々の生活感を温かく描いた物語。どこにでもありそうな日常の風景が、とても愛おしく感じられます。お茶とおせんべいを片手に、縁側でひなたぼっこしながら読みたくなるような、ほっこりする一冊です。
【私のひとこと】
おばあちゃん家に行った時みたいな、懐かしくて優しい気持ちになります〜。登場人物みんなが愛おしくて、物語の世界にずっといたくなります。これを読んだら、絶対に南部せんべい食べながら読みたくなります!笑 スーパーに探しに行かないとですね!笑
我が家での読書スタイル
ちなみに、我が家での読書スタイルはこんな感じです!
- 寝る前30分がゴールデンタイム!
夫も子どもも寝静まった後、やっと訪れるこの30分だけは誰にも邪魔されない、私だけの聖域なんです(笑)。 - 温かい飲み物とひざ掛けは必須アイテム
最近はカモミールティーにハチミツをちょっとだけ入れるのがマイブーム♪ 体が温まると、心もほぐれて物語に入り込みやすい気がします。 - 疲れてる日は短編集が味方
「長編を読む元気はないな〜」っていう日は、短編集がぴったり。1話だけで区切りをつけやすいから、罪悪感なく眠れるのがいいところですよね!
まとめ
あなただけの「秋の一冊」を見つけよう
秋は、夏のにぎやかさが落ち着いて、少しだけ自分と向き合える、心をゆるめる季節だと思います。
読書って、一番手軽にできる『旅』だと私は思っています。ページをめくるだけで、知らない世界に連れて行ってくれるし、新しい自分に出会わせてくれることもある。
今回紹介した10冊は、そんな秋の夜長を、きっと豊かでドラマチックな時間に変えてくれるはず。気になる一冊を手に取って、灯りの下でゆっくりページをめくってみてくださいね。
もし「私もこれ読んだ!」とか「この本もおすすめですよ!」
っていうのがあったら、ぜひコメントで教えてくださいね!